状況はどうだい?
ーーー選んできた道のりの、正しさを、祈った。ーーー
私が今住んでいる家、なかなかボロい。
築年数だけで言うと、古いっちゃ古いけどそこまでってくらいの築年数なんですが、造りがボロい。
先月末から住み始めたんですが、修繕修繕の日々。入れ替わり訪れる業者。
まず玄関扉が閉まらない。風呂の扉も締まらない。
風呂に入ると無慈悲に水濡れになる風呂の外。
ぐんぐん水を吸う珪藻土。
頭の中に「矛盾」が浮かぶ。
まぁそんなことはどうでもいい。
入居前に直してよ。
この扉のようにあなたのオープンハートという大家さんからの粋なメッセージかもしれませんが、家の扉とは反対に私の心の扉は固く閉ざす。
きっとエルサはこんな気持ちだったのかもしれない。
私の中で大家さんがいる古い家は掘り出し物でなかなか良いという常識が覆された2022年。
常識、思い込み、固定概念。
これは不屈で不変な確固たるものだと、何かを判断するときの指標になると信じて疑わなかったが、すべてひっくり返った2022年。
全ての事柄に意味があり、それは自分にとって必要な出来事だとするならば
私は今、試されているのだろう。
どんな環境でも生きていけると豪語していた過去の自分よ。
見ているかい?
予想外すぎるトラブルが続きすぎて「やっぱ、新しいおうちの方がよかったかも」と途方に暮れた私の姿を。
初めて家の中でGに遭遇して一瞬無表情になった私の顔を。
家の周りに外灯が皆無で家の鍵穴が見えず常に懐中電灯と防犯ブザーを持ち外出する日々を。
トラブルは一つ一つ解決して
得意の整理整頓と掃除で部屋を快適にして
Gは臆することなくスプレーで撃退し
楽天で買ったソーラーセンサーライトをアパートの外壁に勝手に取り付け
私の帰りを歓迎するようにライトが光るようになった。
ただいま!!
わたしが!!かえってきたよ!!ありがとう!!ありがとう!!
と大声で言いたいけど声帯結節なので心の中で言う。
なんだ、意外と何とかやれてるじゃない。
いけるいける。easyeasy!
ーーー不器用な旅路の果てに、正しさを祈りながら。ーーー
歌詞引用:BUMP OF CHICKEN 「ロストマン」